6th February 2022

リズムで文章を書くことがよくあるので、ぜんぜん例(喩)えたくないのに「たとえば」などと書いている。あるいは、「あるいは」や「も」などといった接続詞・助詞がセミオートに挿入されて、並列の事例に頭を悩ませることもしばしばある。これでは文章を書いているのか文章に書かされているのかわからない。

もちろん、読み返したときに心地のいい位置に読点がくるのだから、個人的な文章としての満足度は高い。必要なのだから自分にたとえや並列を要求し、パズルを埋める要領で文章の密度とリズムを調整する。

文章の構成要素は、内容・リズム・密度なのかもしれない。内容はさることながら、文の長さと読点の位置によってリズムを調整し、漢字を閉じたり開いたりすることで密度を調整する。文字に記された文章は、視覚的な側面の密度、聴覚的な側面のリズム、そして総合的な認知としての内容でもって味わっているのかもしれない。